花火の歴史

ルーツは古代中国の狼煙（のろし）とされ、敵の侵入を知らせる煙の通信手段であり、のちに火薬の技術が発達するとともに、花火が誕生することになりました。日本では、室町時代の建内記に浄華院における法事の後に境内にて「唐人」が花火と考えられる風流時を行った記事があり、それが最古とされています。戦国時代には、鉄砲や火薬とともに鑑賞用の花火が広がりました。

打ち上げ花火と
手持ち花火の種類

打ち上げ花火は大きく分けて三種類になります。

割り物（わりもの）

割り薬を爆発させて、色や煙を出す星を飛び出させる仕組みを持つ打ち上げ花火。

半割り物（はんわりもの）

大きな花火玉の中にたくさんの小さな花火が入っていて、いくつもの小さな花火が同時に開く打ち上げ花火。

ぽか物

空に打ち上げられた花火玉が「ぽかっ」と二つに割れ星やしかけが飛び出す打ち上げ花火。

打ち上げ花火の生産日本一は、長野県です。
気候が乾燥しており山間部には民家が少なく、危険な火薬を扱うのにとても都合がよい環境という理由からだそうです。

手持ち花火は伝統的なものとしては5種類になります。

線香花火

生産地は中国があたりまえのようになっていましたが、最近は純国産品の線香花火も火花が大きく長持ちすることから人気であり、増えつつあります。線香花火のポイントは斜め45度に持つと長持ちします。

ススキ花火

長い火花が特徴で色のバリエーションも豊富な勢いがある花火です。
変色花火やスパーク花火よりも燃焼時間が長めになります。

変色花火

3色から多いものでは20色・25色という多彩な変化を楽しむことが出来る花火です。

スパーク花火

雪の結晶みたいに繊細な火花が四方に広がる手持ち花火です。
ススキ花火と比較すると煙が少なめですので、煙が気になる女性やお子様におすすめです。

絵形花火

パンダやライフルなど絵の先に薬筒がついている花火であり、出る火花はススキ花火と同じです。

今は、花火の種類も多くいろんな楽しみ方がありますが、色鮮やかな花火が登場したのは大正時代からとなります。色を出すために様々な金属を使い炎色反応を利用しています。たとえば・・・
赤→炭酸ストロンチウム
緑→硝酸バリウム
黄→タンサンカルシウム
青→酸化銅

おすすめ花火大会

全国花火競技大会「大曲の花火」・・・秋田県大仙市

「花火の街」大曲が誇る日本一の芸術花火。
全国の花火師が技を競い合うコンクール形式であり、内閣総理大臣賞も授与される花火大会。名物は、大曲に合わせた夜空を覆い尽くすワイドスターマインです。

土浦全国花火競技大会・・・茨城県土浦市

全国の花火師たちが腕を競う、10月に開催される数少ない花火大会の1つ。
3部門の優勝者の中から最高賞の内閣総理大臣賞を授与されます。

長岡まつり大花火大会・・・新潟県長岡市

花火を競うのではなく、長岡空襲や中越地震・中越大震災など戦争や相次ぐ自然災害といった慰霊・復興を祈念するための花火大会です。
特徴は、正三尺玉やナイアガラ、フェニックスとどれも大迫力であり、感動的な花火であることです。

手持ち花火での盛り上がり方

人ごみはちょっと苦手・・・。小さな子供がいるので花火大会は大変・・・。
などなかなか花火大会にいけないという方！手持ち花火でも今は種類がとても多くなり、華やかなものが増えワイワイ楽しむことができます。

• 変色花火では、色の変化の数が多いものを選びましょう。
• 香りのする花火で煙まで楽しみましょう。
• 花火用メガネを使っていろんな方向から見てみましょう。
• ススキ花火の火薬が詰まっている部分をセロハンテープでぐるぐる巻きにして点火後、水中に入れてみましょう。
• 花火に点火したら花火文字を作ってみましょう。インスタ映え～♪^※
  注）シャッタースピードを遅く調整できるカメラで！！

※周辺の環境に考慮して、自己責任にてお願いします。

打ち上げ花火の掛け声の意味

「た～まやぁ～（玉屋）･か～ぎやぁ～（鍵屋）」の意味をご存知ですか？
これは、江戸時代に有名だった花火師の屋号だそうです。当時双方は、お互いの技を競い合い、それを見た観客がいいと思った方の屋号を叫んだのが由来だと言われています。
そんな双方の競い合いが、現在の日本の花火をより美しく、素晴らしいものにしているのでしょうね・・・。